医師の働き方改革で求められる医療空間づくりとは? KTXアーキラボが考える医院ブランディングと働き方改革のポイント

 
     
  • 公開日:2025/01/25
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  • 最終更新日:2025/01/25

医師の働き方改革で求められる医療空間づくりとは? KTXアーキラボが考える医院ブランディングと働き方改革のポイント

昨年4月に施行された「医師の働き方改革」は、医療現場の労働環境を根本から見直す大きな転換点となりました。医療機関のブランディングや空間デザインを得意とする私たち**KTXアーキラボ一級建築士事務所(東京都港区・兵庫県姫路市)**でも、近年特に注目しているテーマです。本記事では、医師の働き方改革のポイントと、それに伴い求められる医療機関の空間デザインやブランディング戦略について解説していきます。


医師の働き方改革とは?

昨年4月にスタートした医師の働き方改革は、医療従事者の過重労働を解消し、質の高い医療サービスを持続的に提供することを目的としています。主なポイントは以下の3つです。

  1. 時間外労働の上限規制
    医師の時間外労働に上限が設けられ、長時間勤務による健康被害を抑制することを目指しています。
  2. 医療機関勤務環境評価センターの設置
    労働環境の適正化や改善策の情報共有などを通じて、医療機関全体の働きやすさを向上させる取り組みが進められています。
  3. 追加的健康措置
    長時間勤務がやむを得ないケースでも、医師の健康管理を徹底するための追加措置が義務付けられました。

医療機関が取り組むべき3つのポイント

医師の働き方改革を進めるうえで、医療機関側に求められる主要なポイントは以下の3つです。

  1. 労働時間短縮計画の作成およびレビュー
    時間外労働の上限に配慮した計画を策定し、定期的に実施状況をレビューすることが必要です。計画を形だけで終わらせず、実際の運用プロセスやスケジュール管理を含めて検討・改善することが重要です。
  2. 労務管理システムの導入による労働時間の把握
    デジタルツールやソフトウェアを活用し、正確な労働時間の把握を行うことで、長時間勤務の是正やタスク配分の最適化が実現しやすくなります。
  3. タスクシフト/シェアの推進
    医師が担っているタスクの一部を他の専門スタッフに任せる「タスクシフト」や、複数の医師・スタッフで業務を分担する「タスクシェア」を導入することで、医師一人ひとりの負荷を軽減し、チーム医療の質を高めることができます。

空間デザインと働き方改革の関係

これらの取り組みを支える要素の一つが、医療空間のデザインです。医師やスタッフの動線を効率化し、チーム間のコミュニケーションを円滑にするようなレイアウトは、タスクシフトやタスクシェアを推進しやすい環境づくりに直結します。

  • 動線計画の最適化
    患者の動線とスタッフの動線を分離・整理することで業務効率をアップし、医師やスタッフの労働時間を短縮しやすくします。
  • 休憩スペースやスタッフルームの充実
    長時間労働の上限が導入される中で、医師・スタッフが適切に休憩を取れる空間を整えることは、健康管理にも大きく寄与します。
  • ICT機器と連携した設計
    労務管理システムなどITツールの活用をスムーズに行うために、配線や機器配置を含めた設備面の最適化が欠かせません。

医療機関ブランディングの新しい視点

医師の働き方改革は、労働環境の向上を通じて医師やスタッフの満足度を上げるだけでなく、患者に対しても「安心・信頼できる医療機関」というブランディング効果をもたらします。

  • スタッフがイキイキと働く姿を見せる
    働き方改革によって疲弊した表情の医師や看護師が少なくなり、明るく丁寧な応対ができる環境は、患者からの評価にも直結します。
  • 待合室や診療室の快適性が重要
    患者の満足度向上に加えて、スタッフのモチベーションにも影響を与える要素です。リラックスできる内装やインテリアデザインが、病院全体のブランドイメージを高めます。

KTXアーキラボ一級建築士事務所がご提案する医療空間デザイン

私たち**KTXアーキラボ一級建築士事務所(東京都港区・兵庫県姫路市)**は、企業や医院のブランディングを高めるための意匠性の高い建築・空間デザインを得意としています。医師の働き方改革を踏まえた、効率的かつ快適な医療空間づくりを実現するためのポイントとして、以下のような設計方針をご提案しています。

  1. スタッフ・患者双方の動線計画
    利用者目線で考えた動線設計により、混雑や無駄な移動を削減。タスクシェアやタスクシフトを円滑に進めるためのレイアウトを追求します。
  2. ヘルスケアデザインの導入
    スタッフの健康維持やリラクゼーション効果を高める内装や色彩計画、自然光の取り入れ方などを検討し、ストレス軽減につなげます。
  3. ICTインフラと設備計画の一体化
    労務管理システムや電子カルテなど、医療のDX化を支えるICTインフラを建築・内装段階から計画。スムーズな情報連携と作業効率の向上を目指します。
  4. ブランディングと患者体験の融合
    医療機関の理念やコンセプトを空間に落とし込むことで、スタッフのモチベーション向上と患者の信頼獲得を同時に実現します。

まとめ

医師の働き方改革によって医療現場の労働環境は大きく変わりつつありますが、そこには「どのように空間をデザインし、医院のブランド価値を高めるか」という新たな視点が求められます。**KTXアーキラボ一級建築士事務所(東京都港区・兵庫県姫路市)**では、意匠性と機能性を両立させながら医療機関が抱える課題解決をサポートし、医師やスタッフ、そして患者が笑顔になれる空間づくりをお手伝いいたします。

医師の働き方改革や医院ブランディング、空間デザインのご相談がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。働きやすく、患者からも選ばれる医療施設を一緒に実現していきましょう。

▶️弊社の設計事例についてはコチラの作品集をご覧ください

2025.1.25


松本 哲哉

【この記事を書いた人 松本 哲哉】

KTXアーキラボ 代表・一級建築士・大阪芸術大学非常勤講師

2024年度イタリアDAC認定デザイナーランキング世界8位(日本国内1位)

▶ウィキペディア 松本哲哉(建築家)


お問い合わせ

建築設計事務所 KTXアーキラボ 一級建築士事務所

本社:兵庫県姫路市船丘町298-2-2F

東京オフィス:東京都港区南麻布3-4-5-002

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