- 公開日:2024/12/19
- 最終更新日:2024/12/19
【店舗デザインとUGC(ユーザー生成コンテンツ)】顧客体験価値を高める空間づくりのポイント
近年、店舗に求められる役割は「商品を販売する場所」から「顧客体験を創出する場所」へとシフトしています。その中で注目されているのが、**UGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)**です。UGCとは、一般ユーザーがSNSやECサイト上に投稿する写真、動画、レビューなどのコンテンツを指し、店舗ブランドの価値や魅力を顧客自身が広めてくれる重要なマーケティング要素として位置づけられています。
本記事では、店舗デザインとUGCの関係性や、UGCがもたらすマーケティング上のメリット、さらに具体的な取り組み事例を通じて、魅力的な店舗デザインがUGC拡散を後押しするポイントをご紹介します。
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目次
- UGCとは?IGC・CGMとの違い
- UGCが求められる理由:消費者が発信する「生の声」の価値
- 店舗デザインとUGC:なぜ空間がコンテンツ化するのか
- 成功事例:UGCを活用したSNSマーケティング戦略
- UGCマーケティングを強化するための3つのステップ
- KTXアーキラボが提案するUGCを生み出す店舗デザインの考え方
1. UGCとは?IGC・CGMとの違い
UGC(User Generated Content):
一般ユーザーが自主的に発信するコンテンツを指します。たとえば、顧客が来店後に撮影した店舗内装の写真や購入商品を使ったコーディネート写真、飲食店での料理レビュー投稿などが該当します。
IGC(Influencer Generated Content):
インフルエンサーが企業からの依頼・報酬を受けて作成するコンテンツです。UGCとの違いは、ユーザーの自発的投稿ではなく、企業との契約に基づく点です。
CGM(Consumer Generated Media):
ユーザー投稿によって形成されるWebサービス全般を指し、Q&Aサイトや口コミサイト、レシピ投稿サイト、イラスト投稿サイトなどが該当します。
2. UGCが求められる理由:消費者が発信する「生の声」の価値
企業公式が制作したプロモーション写真よりも、実際の顧客が撮影した写真や使用感レビューのほうが信頼される傾向があります。YOTPOの調査では、77%の消費者が「プロが撮影した写真より、ユーザー撮影の写真を見たい」と回答しています。
また、ECサイトでの購入前、約2人に1人はUGCを閲覧することが分かっています(食品・飲料・家電・ファッションなど多様な業界で共通)。これはユーザーが「リアルな声」を求め、購入意思決定に他者の体験を参照する消費行動が定着しているからです。
3. 店舗デザインとUGC:なぜ空間がコンテンツ化するのか
現代の実店舗は、購買行動を後押しする「体験価値」や「写真を撮りたくなるような魅力的な空間」を提供することで、顧客を「発信者」として取り込みやすくなります。
インスタ映えする内装、独自性あるサインやディスプレイ、季節に合わせた装飾など、店舗空間そのものがSNS投稿の被写体となり、自然発生的にUGCが生まれます。魅力的な店舗デザインは、顧客に「ここで写真を撮りたい」「この体験をシェアしたい」という行動を促し、その結果としてブランド認知や集客力向上にもつながります。
4. 成功事例:UGCを活用したSNSマーケティング戦略
老舗果物店「銀座千疋屋」の事例が示すように、UGCマーケティングは公式SNSアカウントからの一方的発信ではなく、ユーザー投稿をリポストするなどして顧客コミュニティを育てます。結果として、SNSからECサイトへの流入が約4年間で18倍に増加。同社はSNSマーケティングを「若年層への認知拡大施策」とし、UGCマーケティングを「ECサイトでの購入を後押しする施策」と位置づけています。
このように、店舗での体験をSNS上に再現し、他顧客への購入ハードルを下げる仕組みは、今後さまざまな業態で活用されていくと考えられます。
5. UGCマーケティングを強化するための3つのステップ
- UGCの創出:
魅力的な店舗デザインで来店客をインスパイアし、「撮りたい」「シェアしたい」と感じさせる空間づくりを行います。 - UGCの収集・可視化:
ブランド専用ハッシュタグやSNSキャンペーンで投稿を促し、収集したUGCを公式SNSやECサイト、店内ディスプレイで紹介することで二次拡散を誘発します。 - UGCの活用と効果測定:
UGCが顧客購買行動にどのような影響を与えたか、アクセス解析や売上データと照合してPDCAを回すことで、店舗デザインやマーケティング施策の改善につなげます。
6. KTXアーキラボが提案するUGCを生み出す店舗デザインの考え方
東京都港区と兵庫県姫路市に拠点を置く**店舗デザイン事務所「KTXアーキラボ」**では、「空間体験」を重視した店舗設計を通じて、UGCを誘発する環境づくりをサポートしています。
- 顧客行動導線のデザイン:店内を回遊する中で「思わず写真を撮りたくなる」スポットを戦略的に配置します。
- ブランドアイデンティティとの統合:店舗設計は、ブランドの世界観を体感できる舞台。光、色彩、マテリアルなどを統合し、SNSで映える空間を創出します。
- インタラクティブな仕掛け:デジタルサイネージやフォトブースなど、顧客が能動的に楽しめる仕掛けを店内に取り込み、自然発生的なUGC創出を狙います。
これらのアプローチにより、店舗来訪者を「見る人」から「参加者・発信者」へと変え、UGCを通じてブランド価値を高める仕組みを構築します。
まとめ:
UGCが生み出す「顧客による信頼性」と「自然発生的な情報拡散」は、今後の店舗運営やマーケティング戦略において欠かせない要素です。KTXアーキラボは、空間デザインとUGCマーケティングを結びつけ、ブランド体験を進化させる店舗づくりをご提案します。
店舗デザインのご相談は、東京都港区・兵庫県姫路市のKTXアーキラボへお気軽にお問い合わせください
2024.12.19
【この記事を書いた人 松本 哲哉】
KTXアーキラボ 代表・一級建築士・大阪芸術大学非常勤講師
2024年度イタリアDAC認定デザイナーランキング世界8位(日本国内1位)
お問い合わせ
建築設計事務所 KTXアーキラボ 一級建築士事務所
本社:兵庫県姫路市
東京オフィス:港区南麻布
- メール: kentixx@ktx.space
- 電話番号: 03-4400-4529(代表)
- ウェブサイト: https://ktx.space/
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